InDesign 初心者のための「いろは」 組版って?
2016年7月22日
組版は大きく言えば文章をきれいに見栄えよく読みやすくする作業工程の一部です。
ワード等のワープロソフトでも組版はもちろんできますが、書体や、文字間の詰める作業、禁句処理(句読点などが行頭にこないようにする作業)をしても、いざ印刷会社で印刷する時に、文章が崩れてしまったり、文字がなくなったり違う文字になっていたり、苦労して作ったのにレイアウトが崩れてなどのトラブルになることもあります。
その点、インデザインは組版(文字組)に特化していますので安心して作業ができますし、本や冊子を作る上で便利な機能もついていますので、会報などを作ることになったらインデザインで使ってみてはいかがでしょうか。
「組版」まさしく文字を組む作業になります。
ワープロソフトなどは自動でしてくれたりもしますが、インデザインは少々設定が必要となります。文章をきれいに見せるためですので、めんどうかもしれませんが参考にしていただければと思います。
まず版組で、「つめ打」と言われる作業があります。指定された範囲内にそれぞれ違う文字数の物を行頭と行末で揃えると作業です。
インデザインだけでなくほかのソフトにも両端揃えという便利な機能がありますが、それぞればらばらな文字の空きになってしまうことが多々あります。特に名簿などは見苦しくなりますのでここではつめ打を理解しましょう。
名簿などでよく使う7文字どりです。
4文字で名字と名前が構成されている場合が多いのと、6文字のかたににも対応できる一般的な組み方です。やり方は簡単。
文字と文字の間にスペースを入れて調整します。均等割りです。
鈴木一郎 →鈴 木 一 郎
小泉今日子→小 泉 今日子
北野武 →北 野 武
王貞治 →王 貞 治
6文字以上の場合が無い場合は、5文字取りを使う場合もあります。
鈴木一郎 →鈴木 一郎
小泉今日子→小泉今日子
北野武 →北野 武
王貞治 →王 貞治
場合によっては、10文字の中に7文字取り、
10文字の中に5文字取り、など出てきます。その場合は文字の大きさを数値化してカーニング等(文字の間の数値)で揃えます。その際の数値の計算の仕方などもありますがそれは次の機会に。
いままではなんとなく文字の大きさを変えていると思いますが、文字の大きさにサイズ(単位)があるというこことを覚えておくとのちのち便利に使えます。
文字の大きさは現在、ワープロソフトが多く使われていますので、ポイントを使うことが多いと思います。
インデザインを使うことになり、「級数って一体何だか解らない」とならないようにここで少し説明いたします。
級「Q」数とは日本独特の写植で使用された単位です。行の間隔はポイントで使用する場合はポイントで出て来ますが、Q数の場合は『歯』といいます。これは昔歯車で送られていたことから歯と言われるようになりました。ちなみに1歯も1Qもミリにすると同じになります。
何故複数の単位(パイカと言う単位もあります。)存在するかというと、欧文では固有の巾を持っています。ところが日本の文字は多くは四角に収まる均等な文字であったため、欧米の印刷技術は日本の文字には合いませんでした。日本語にあうように独特な進化をしてきたのが日本の写植です。
のちに出てきますが、Q数、ポイントとも文字を奇麗に見せるためにmmに置き換えて入力する場合が出てきますので、1級=0.25mm 1P(ポイント)=0.352mmです。